安住淳が斬る!

「安住淳が斬る!」では現在の政治情勢を皆様にリアルタイムでお伝えいたします。

 「ピンチはチャンスの来年」

 臨時国会が終わり、今年の政治日程はほぼ終了した。 まさかこの一年
で福田首相が政権を投げ出し、後継の麻生首相が、これだけ支持率の低
い状態になっているとは思いもよらなかった。 私の方から見てもそうなの
だから自民党や公明党から見たら誤算どころか、奈落の底という感じだろう。
 今にして考えてみれば、やはり10月に日程をずらさず解散をすべきだった
のだ。 麻生首相が天命に背くからこんなことになった。 これを彼が挽回す
るのは無理である。 だから来年は麻生氏とともに自民党が滅ぶのか、それ
とも麻生氏が予算と引き換えに辞職をして、後継の後継のまたその後継の
5人目の首相にバトンタッチをして解散して滅ぶのかどちらかだ。 つまりい
ずれの道を選んでも自民党は滅ぶと私は思う。 まあ地方に県議会議員が
一千三百人もいるから、この地方政治家は、とりあえず自民党に残り、地方
の自民党は存続するかもしれない。 しかしそれも時差をおいて消えていく。 
これは、日本の歴史の必然であり、防ぐ手だてはない。
 戦後以来の半世紀以上の流れは、来年で切れる。 いろんな意味で歴史
の転換点になる。官と政の関係も明治維新以来、初めて変わる。 私は官僚
の時代の終焉だと思う。 中央の官僚がすべてを決めて、官僚のその用心棒
であった自民党の政治家たち。この構図で、これまで日本はさまざまな国難を
乗り切ってきたが、この仕組みが通用しない時代を迎えた。 中央集権による
利益配分政治の限界。 少子高齢化による人口減少と産業構造の変化に機
敏に対応できない縦割り行政。
 地方の自立性を無視した中央官僚主義と既得権益を守り、天下り先の確保
のみを目的化した官僚群。 つまりわが国の政治行政体制は、行き着くところ
まで来てしまったのだと思う。
 しかし考えようだ。 これはまさに国家にとってのピンチではあるが、一方では
大チャンスだ。150年続いた官僚中心政治は今年で終わりにする。 そしていよ
いよ来年は新しい政治行政体制を作る一年とするのだ。 私は人生のすべてを
かけて2009年に臨むつもりだ。

 追伸  
 今年のメール通信の配信は今日で終わります。ご愛読誠にありがとうございました。
 来年もよろしくお願いします。 みなさん良いお年をお迎え下さい。

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「一寸先は闇」

 経済情勢の激変は本当に驚きだ。 雇い止めが東北地方でも17日現在
で約5、000人にも達する。 12月だけでも派遣切りは、おそらく日本全国
で、数十万人の規模にのぼるだろう。
 昨日、ホンダの福井社長の会見の様子をニュースで見ていたが、今年下
半期の赤字が2千億円近くになるという。 沈痛な表情には、このままでは
会社の存続すら危ないという危機感が表れていた。 来年にかけてまったく
見通しの立たない会社が多いのだろう。 このままでは、非正規社員だけで
なく正規社員の雇用にも深刻な影響が出る。
 アメリカでは史上初のゼロ金利政策を実行した。 FRBのバーナンキ議長
は1920年代の大恐慌の研究者である。 おそらく彼は、政府の思い切った
金融緩和政策をスピードをもって実行に移し、市場に大量の資金を供給出
来なければ、前回同様に大恐慌が起きてしまうという危機感を持っているの
だろう。 イチかバチかの大勝負に出たようにも思う。 それだけアメリカ経済
は深刻なのだ。 
 日本の超低金利よりも低いゼロ金利なのだから、これからますます円高に
動くことになる。 そうなれば、わが国の輸出産業はアメリカ国内の消費の落
ち込みも合わせて大打撃を受けてしまう。 唯一の救いは、原油価格の下落
だ。 私の地元でも90円台に入ったガソリンスタンドも見られる。 灯油を含
めて利用者は厳冬を迎えて一息だ。 しかし、生産者や売り手側から見れば、
大変な事態だ。 現にOPECは日量220万バレルの減産を実施して本格的
な供給調整に入った。 考えてみれば今年上半期には、この2倍もの価格で
あったのだから、その変動幅は常識の範囲を超えている。 これだけ振り回さ
れて尚かつこれに耐えて経営を続けている日本の中小零細の経営者は、大
変なものだと思う。
 そうした経営者の人たちから見て、今の中央政府は、本当に彼らの期待に
答えるだけの仕事をしているのだろうか。 その人たちから見て、麻生首相は
実に頼りになるリーダーなのだろうか。 答えは否だ。 ここに政治不信の根
本がある。
 今年を振りかえって世の中はまさに一寸先は闇だとつくづく思う。 多くの人
々はとてつもない不安の中で年の瀬を迎えている。


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「スピリッツなき経営」

結局、たばこの増税も昼に首相が指示したにもかかわらず、夜には
自民党税調にひっくり返されて見送りとなった。 
首相の存在や発言が、こうも軽々しいと政治の世界は芯棒を失って
しまい漂流や暴走を続けてしまう。 つまり権力不在の状況と同じな
のだ。これでは、しかっりとした予算編成も出来ないし、行政も停滞し
てしまう。
 テレビを見れば、この暮れに多くの労働者が派遣切りをされて、住
む家まで追われている。 日本という国はいつからこんな国になって
しまったのか。
 考えて見れば、この春まで空前の利益を上げていた企業がたくさん
ある。鉄鋼も機械も家電業界も、北京オリンピックまでの今年前半は、
大幅に利益を上げ続けていた。 自動車に至っては、確か去年過去
最高の利益を上げたはずだ。 つまり内部留保の金は少なくないだろう。 
まして国内で公表しているだけでも大変なお金なのに、海外分を含めた
らさらにすごい余剰金はあるはずだ。 話に聞くと、日本を代表する自
動車会社では、国内でわかっているだけでも12兆円の内部留保金が
あるという。 これにこの社の海外法人を含めたらどれだけだろう。 
経団連の会長さんの会社だって、大分で1200人の派遣切りを関連会
社を含めてやったが、少なくてもここ十年間で数兆円の利益があったは
ずだ。 1200人の人間を暮れにアパートを追い出し首を切るほど、切
迫しているとは思えない。 ひと言で言うと、来年以降の状況に悲観して、
今から身構えている、しかし、それが過度になっていると思われても仕方
ない。 生身の人間をモノを扱うのと同じように増減調整するやり方は許
せない。会社は社員や従業員を守ってこそ価値がある。 社員の給料を
みんなで下げてでもリストラしないで踏ん張るとか、何かスピリッツを感じ
る経営は出来ないのであろうか。
 せめて、派遣の人々の新しい職場や住む所が見つかるまで、社宅にそ
の人たちに居てもらうくらい出来ないのだろうか。 それくらいやれない経
営者に政治や社会について経済界の代表だの何だのと言って偉そうなこ
とを言う資格はない。
 
12月15日TVタックルに出演いたします。

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「国籍法改正」

 国籍法の改正というのが、本日ようやく成立した。 この法律は、日本人
男性とフィリピン女性との間に生まれた子供達の日本国籍の取得について、
最高裁判決をうけて、改正されたものだ。 内容は、これまで国籍取得には、
父母の婚姻を必要としていたが、この要件を満たさなくても国籍を取れるよ
うにするものだ。 これは、日本人の父がフィリピン人など外国人に生ませた
子供が日本国籍を取れないまま就学などに大きな影響が出ていて、実態と
しては放置できないと最高裁が判決を下し、立法府がその意向をうけて改
正を行った。 ところが、この改正が、地味だが大きな問題となった。 
 それは、こうした外国人との間に生まれた子供の認知を安易にやれば日
本の社会秩序がおかしくなるという主張だ。 特に右系の人たちの組織的
な反対運動が起きた。この運動は凄まじく各議員の事務所にファックスが連
日山積みになるほど寄せられた。 またネット上でも反対運動が起き、連日
数百ものメールが寄せられた。 まさに意図的、組織的な運動だった。 
 これに呼応して自民党や野党の一部の議員も改正案の反対にまわり参議
院での採決が長引いてしまった。 確かに虚偽の認知の防止をどうするかな
ど、まだまだ完璧ではないかもしれない。 しかし、この世に生まれた子供達
には、親たちの身勝手な行動による不利益を背負わせるわけにはいかない
と私は思っている。 それに最高裁での判決が出ているのに立法の不作為
は許されないのだ。 
 実は何よりもこの問題で私が心配したのは、前記したネットやファックスで
の抗議行動である。 一部の人が多数を装って異容な抗議行動をやる。 
今回はネット社会の負の部分をまざまざと見た思いだった。 こうしたことで
法案の審議や議員の自由な政治活動に支障があっては、国会がおかしくな
る。とにもかくにも、各議員ともその抗議の凄さに驚きを隠せなかった一週間
だった。
 

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