安住淳が斬る!

「安住淳が斬る!」では現在の政治情勢を皆様にリアルタイムでお伝えいたします。

『両院協議会 』

 今週前半は参議院で第二次補正予算の採決があり、これを受けて
両院協議会が開催された。 もともと衆参の議決がことなるときの合
意形成に向けた場なのであるが、機能した時がいちどもない。 今回
民主党は合意形成の場として活用を提案したが、自民党は拒否した。
そしてルール作りのために時間がかかったことを審議引き延ばしと批
判した。
 どちらにも言い分があるが、残念なところがある。 私は夏にイタリア
とフランスを訪問してねじれ対策を両国でどんな知恵を出しているのか
調査してきた。 特に参考になったのがフランスだ。 やはり、二院制で
ねじれている。 もちろんその上に大統領が存在するから、日本と一概
に比較できない面もある。 それでも、ねじれで法案処理をどうするかは
参考になった。 一言で表現するならフランスでは、法案に対する両院
の議決が同じでない場合、両院協議会を開催して、2カ月かけて一致点
を見出す協議を行っている。 これをシャトルと呼んでいて両院の法案に
携わった議員の妥協点作りが始まる。
 もし2カ月かけても合意点が見つからず成案を得られなかったら、法案
が、議会の手を離れて大統領が権限を行使して法案の成否を決めるこ
とになる。 フランスでは、この協議会を与野党とも実によく活用している。 
2カ月後に大統領に議会の権限を奪われるのだから、フランス議会では
妥協を求める求心力が働く。
 それに対し日本はどうか。こちらが協議会の場の活用を提案しても、審
議引き延ばしだと受け取られてしまい前向きな話にならない。 今は解散
を控えた与野党対決のときだから仕方ないが、私はフランス式のシャトル
協議会を提案したい。 シャトルの意味は、法案が両院を行ったり来たり
するから、そう名ずけられたという。
 与党も役所の作った法律を金科玉条のように扱わず、柔軟に修正する
度量を持つ。 野党も修正協議に期限を設けて対応する。 こんな議会に
なれば、国会ももっと充実したものになる。 いかに、55年体制の一党支配
と官僚依存政治が国会を形骸化させてきたか。 両院協議会の機能不全
は、その証左でもある。

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『オバマ大統領就任』

 第44代合衆国大統領バラク・フセイン・オバマは全世界の希望を一身に
担って20日大統領職に就いた。 47歳。 ちなみに私と同じ年だ。 就任演
説で私が一番印象に残ったのは、彼が父親の時代のエピソードに触れた
時だ。 「かつてレストランに入りテーブルで食事をすることも難しかった男
の息子が今この国の最高の栄誉を受ける舞台に立っている。この事実こ
そ我々の国の偉大さと進歩を証明している」。 確かこんな表現だった。 
 私が読んだオバマ大統領の自伝には、このときの、父親のエピソードが
書かれている。 彼の父はケニヤ人で1950年代後半から60年代前半にハ
ワイやボストンの大学に留学していた。 その時に白人の女性と出会い結
婚した。 生まれた子供がオバマ氏だ。 その父親が、ハワイのレストラン
に学生仲間と入った時に事件は起きた。 その店には何組かの白人の客
がいた。 彼らは店に入ってくるケニヤ人留学生に視線を送った。その中
の一人が、黒人は出ていけと話す。 それを聞きつけた青年は酔っぱらっ
た男に近寄った。 周りが静寂に包まれたとき青年は笑顔をつくり、黒人
への偏見がいかに愚かしいことか、また自分がいかにアメリカンドリーム
にあこがれれいるかを滔々と述べた。 最後に青年が人間の普遍的権利
について語るとそのレストランにいた白人客全員が拍手をして出ていけと
いった白人は自らの発言をその場で悔んだ。 驚いたことにそこにいた客
たちはその日ポケットに持っていたあり金を全部出し、このケニヤ青年に
渡したという。
 いつもそうなるとは限らなかったがケニヤ人留学生には不思議な魅力が
あった。 オバマはこの血を確実に引き継いでいる。 彼の演説は、人々を
ひきつけ魅了する。 このほかにもオバマ大統領の47年の人生は、数々の
ドラマがある。 単に名家に生まれさしたる苦労もせずに頂点に登りつめた
リーダーとはわけが違う。 移民の国、人種差別と格闘を繰り返してきた国、
そして、貧しい境遇でも頑張れば成功できる夢がある国アメリカ。 バラク・
オバマはまさにそのアメリカを体現している大統領なのだ。
 リンカーン大統領がその就任式で使った聖書に左手を添えて宣誓をして
いた新大統領。 その後ろで笑顔で孫の姿を眺めていたケニヤから来た祖
母の姿が印象的だった。 彼女にはワシントンの寒さはさぞ驚きだったので
はなかろうか。


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『給付金と消費税』

 13日に補正予算案と関連法案が衆議院を通過した。 関連法案には
問題となっている定額給付金の財源法案が盛り込まれていた。 はじ
めは弱者支援の給付金としていたが、途中から景気対策に宗旨替え
をしたから、政府の答弁は混乱した。 麻生首相も結局給付金の受け
取りについて明確な姿勢を示せなかった。 そもそも選挙対策の愚策
だから信念の政策ではない。 国民もそのさもしい意図を感じ取ってい
るから多くが批判的になる。 それでも強行採決をせざるを得ないとこ
ろに今の自民党の苦しさがある。
 支持率が20パーセント前後では、選挙にならない。 だから、ますま
す公明党の力をあてにする。  これが、政策の手足を縛り見境のない
行動に自民党議員を走らせるのだ。 公明党はもともと浮動票などほ
とんど取れないのだから創価学会の組織固めに100パーセントの力
を注ぐ。  しかし、自民党はそうはいかない。  小選挙区で民主党に
勝つためには、無党派の支持が不可欠だ。 ところが、給付金問題は
彼らを二者択一状態に追い詰めている。  現在のところ自民党は、
創価学会を選び無党派の支持を完全に失った状態だ。 その証拠に
無党派の内閣支持率は8パーセントとなっている。
 ここにきて、麻生さんは今度は消費税を本予算関連法案に盛り込む
方針を示して自民党内はハチの巣を突ついたような騒ぎになっている。 
詳しく書くと所得税改正案の付則に3年後の消費税引き上げを明記す
るというのだ。 所得税という法律に消費税を書き込むのは異常な話だ。
 類推すると定額給付金を出すにあたって消費税増税をセットにした
のだろう。  これでは、給付金の景気対策効果も吹き飛ぶし、せっかく
支持をつなぎ止めていた公明党の信頼も失うのではなかろうか。 結局、
二兎を追うもの一兎も得ずとなるのではなかろうか。
 とにかく、やることなすことすべてダメなのは、本当にめずらしい。
これに、道路財源問題が加わればレッドカード3枚となる。やはり、
解散を屁理屈をたてに逃げまくった天罰が一気にきているのだろう。 
力のない信頼感のない総理には消費税増税は、命取りになる。
来週以降も国会は大荒れだ。

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「解散のススメ」

 一月五日に国会が開会して、動乱の一年の幕が開けた。
私も地元でのあいさつ回りも早々にしての上京となった。 去年の25日
まで国会にいたのだから、わずか一週間での復帰である。 
 国会は、早くも衆議院で二次補正予算案と関連法案の採決をめぐって緊
迫している。 いわゆる定額給付金の取り扱いをめぐって与野党の対立は
決定的だ。 私の方から言えば2兆円あればもっと有効にお金を使えるはず
だとなる。 たとえば地方の自治体それぞれに自由に使えるお金にすれば、
その地方の人口に準じたお金となる。 私の地元の石巻市では人口17万
人だからざっと約20億円強の自由なお金となる。 地方の首長や議会がこ
れを何に使うかを議論して決めればかなり有効ではないだろうか。 
この他にも知恵はいくらでも出てくる。 ひとつが、全国の公共病院の赤字の
補てんに使うというもの。 これは、崩れかけた地方の医療体制の立て直し
に役立つ。
 また、小中学校の耐震化工事もいい。 これは地元の建設会社の仕事に
もなり、 子供たちへの目に見える投資になる。  産婦人科や小児科の医
師確保の補助金にしてもいいし、農林水産業の所得補てんでもいい。つま
りは生きたお金にすることが大事なのだ。
 何の知恵もなくて、給付金として、一人一人にバラマクのは知恵のない最
低の策だ。 総選挙の為に自公が税金を使って買収をするのと同じだと言
われても仕方あるまい。。政権を半世紀以上も担ってきた自民党のやること
ではない。 また、以前なら霞ヶ関の官僚も、こんなバカなことは、身体を張
って止めさせただろう。 ところが今は、バケツの底が抜けた感じで、誰も国
家に責任をもっていない。総選挙の時期がいつになるかは、今の段階では
明確でない。 もう、政局は首相のコントロール下にない。
 何というか見ていても信念を感じない人だ。 いや、信念がない人かもしれ
ない。 だから給付金の受け取りもふらついた発言を繰り返している。 
総理大臣がふらついていたら国は落ち着かない。新年にあたっての私は
「解散のススメ」 を提案する。 福沢諭吉は「学問のススメ」を世に出した
が、私は 「解散のススメ」 だ。 やはり、国民の信を得た強い政権を作らね
ば何も始まらない。
 

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