安住淳が斬る!

「安住淳が斬る!」では現在の政治情勢を皆様にリアルタイムでお伝えいたします。

「暗い時代の入り口」

 今回の元厚生次官刺殺事件は、多くの日本人にあの戦前の暗い世相を
思い起こさせたのではないだろうか。 軍部による相次ぐクーデター未遂事件
と暗殺事件。 「問答無用」 という言葉に代表されるように、右翼や軍の青年
将校が言論を弾圧し、凶行に及んだ。
 そして議会は、いつしか軍部の言うがままになり、ついには戦争へと突入し
ていく。 こうした軍部の独走には当然のようにその時代背景がある。
 いまから75年前、世界恐慌の荒波をまともに受けた日本は未曽有の経済不
況となり、これに重なるように天候不良による凶作が農村部に追い打ちをかけ
る。 食えなくなった家では娘を売り、若者たちは街にあふれた。 二二六事件
などを引き起こした若い兵士たちの多くは、この売り飛ばされた貧しい娘たち
の兄や弟達であったのだ。
 やがて、軍部は国内の欲求不満のはけ口を大陸に求め、内陸部へと攻撃を
開始する。 このとき貧しい農家の多くもまた幻の楽土を求めて、満州へと渡
って行った。 しかし、その後の日本の敗戦と苦難の歴史は知っての通りであ
る。 300万人に及ぶ人々が時代の犠牲となって国土は焦土と化した。
 
 今をあの時代と見比べると、姿、形は変われども、実によく似た風潮がある。
雇用が不安定になり職が定まらない若者達。 いくら辛い仕事をしても収入が
上がらない農林水産業の人々。将来に夢を描くことの出来ない社会。 そして、
天下りや不正のはびこる官僚社会とそれを変える力のない政党や政治家。
長く続いた一党支配の腐敗や不正の病巣は思いのほか深刻で社会の奥深く
にまで行き渡っている。
 こうした中で、国民の投票によってこの時代の風潮を劇的に変えるチャンスを
勝手な都合で先送りした麻生首相と自民党。 結果的に日本国内には、今まで
以上に鬱積した不満が充満することになった。 いずれその不満は爆発し、麻生
首相と自民党はあっという間に政権の座を奪われるだろう。 時代を包む空気は
澱んでいる。 いつか来た暗い時代の入り口とよく似ている。

★安住淳国会通信の登録・解除・アドレス変更はこちらまで
  メール  g00017@shugiin.go.jp FAX 03-3508-3503 TEL 03-3508-7293

PageTop